2020.08.25
ココチエ一級建築事務所の矢倉です。
お盆過ぎ 夏休みも終わり1週間が経ちました。
朝晩はだいぶ秋っぽいです。
朝晩涼しくて、日中はまだまだ暑い。
この寒暖差が体にはキツイですね。
皆さん お気をつけてください。
さて 大切なものは見えにくい。
今日は、耐震等級のお話。
長期優良って必要ですか?と聞かれることがあります。
長期優良が必要というよりは、お家が持つ性能を知っておく必要がある。
そして、それはそれを評価する基準(ものさし)が何か?
長期とは以前も書きましたが
・劣化対策・耐震等級・維持管理対策等級・省エネ等級
について、それぞれを国で定めた基準に対して評価してそのレベルを認定したもの。
そしてそれは、補助金をもらったり、税金を安くするために認定取得するものではないのです。
では、なぜ長期優良を取得すると補助金をもらったり、税制優遇があるのか?
今までの事案から諸々のリスク回避を目的に作られた家に対する基準を満たすことで
国民の安全・健康と経済的なリスクを回避することができる。
また、世界的に深刻な地球温暖化防止の為の対策にもなるので
国としても先導的にレベルの高い(安定した)お家を造って欲しいからなのです。
しかし、長期優良住宅は国が推奨しているにも関わらず思いのほか普及されていない。
なぜか?
それは、目先のコストUP(ライフサイクルコストで考えていない)
工務店側の負担が大きいなどの理由から取り組まれていないのです。
でも国が推奨している。ではなく、自分の住むお家はどんな健康被害や経済リスクがあるのか?
知っておくべきですよね。
皆さんは
①耐震等級3(基準の1.5倍の強度)②耐震等級1(最低基準) ③よくわからない(?) ④耐震等級3相当(?)のうち、
一生住むお家だったらどれですか?ストレートに質問するとこんな感じ。
表示は長期優良住宅ばかりではなく「性能表示」でもいいのですが
性能表示はその名のごとく、性能を表示するだけ。
耐震等級は1なのか2なのか?。。。1でも2でも3でもいいのです。。
日経ホームビルダーの記事より
建築基準法 耐震基準は耐震等級1を最低基準とする。
これは、想定される大きな地震に対して倒壊せず人命の安全確保を主とする基準。
瞬間的な倒壊が想定されないので、地震発生により非難に要する時間を稼げる。という事。
もちろん 地震の大きさによっては何ともない事も大いにありうる。
ですが、アフターコロナ→これからはニューノーマル時代。
万が一に地震が発生して、被災した場合の避難生活にも目を向けないといけない。
実際には今までにも避難生活で命を落とされる方もいらしたという現状。
エコノミー症候群、トイレ問題、避難による集団生活でのプライバシー確保。
そしてこれからは「感染症」も視野に入れるべきところなのです。
災害発生により、倒壊しない。→そのまま住み続ける事ができるか?が大事なのです。
長野県は、震度1~2の地震が日本一多いエリアだという事をご存じですか。
上記を踏まえて、建築従事者が専門的な知識を身に着け「これから」を考えて
提案しないといけない。
耐震等級は、いくつにしますか?
ではなく 耐震等級は3、制震工法採用です。と
良識を持って住まい手さんの暮らしを守るお家づくりを目指したい。
そんな事を常々思います。
ヤグラセイジ
手間がかかる事に手間をかけると愛着が湧く。
家づくりに手間をかけた分だけいい家になる。