2021.03.25 | y氏のブログ
こんばんは、ココチエの矢倉です。お久しぶりです。
せわしい年度末ですが、暖かくなって天気も良く気持ちのいい日も多くなってきました。
さて、前にも触れましたがこの4月から建築士から建築主への省エネ性能の説明義務が課せられます。
建築主=住まい手さん
300㎡未満の原則すべての住宅・非住宅の建物の性能=省エネ基準に対する数値を告知することが義務となります。
日本は地形的にも南から北へ長く、それぞれのエリアで省エネの性能に対して設定されている数値があり、
長野県中信地区だとUA値は0.75となっています。
性能の良し悪しを建てる前にお知らせすることが義務化される。
これは数年前から義務化をしようとしていた省エネ基準をクリアすることなどからだいぶ緩和され、
ようやくR3年4月より数値を告知するというところにたどり着きました。
う~ん、微妙ですね。数値をお知らせするだけでいいのです。
【高性能住宅】としての基準って何なんだ?その数値をクリアしていなくても告知、お知らせをすればそれでいい。
そもそも、このエリアでのUA値(外皮平均熱貫流率)が0.75ってのも疑問です。
長期優良住宅で設定されている省エネ等級4等級はこの0.75をクリアするとOKなのです。
この0.7が高性能住宅なのかというと、僕はそうは思っていません。
ちなみこのエリアでZEHの規定は0.6なのです。
2050年に向けてのカーボンニュートラルに対して2月24日には
再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォースがユーチューブライブで公開されました。
河野大臣と東大の前教授の討論会で河野大臣は
「国土交通省は時代が変わっていることに気づいていないのではないか。」
「スピード感を持って取り組まなければならない。」
「国土交通省で出来ないのであれば、他の省でもいい。」
とバッサリ。
それを踏まえて、2021年3月19日には【住生活基本計画 閣議決定】がなされました
家づくりにおいては、目標6が肝かと。。
世の中が正しい家づくりに向けて動き始めましたが、この4月からはそれを踏まえて数値告知義務。
この情報化社会の中で正しいものを見極め、正しく判断する。
それは造り手の良心と建築主の知識と判断にゆだねられてしまった。。。
造り手は、良心の中で正しいものを提供する責任がある。
告知義務をどう捉えるか?
2050年に向けて。ではなく人々が安全に暮らす家の定義を、正しいものへの解釈をしっかりと受け止めるべき。
企業や人して存在する価値は、価値あるものの提供だと。
日本は、もう少しその先の指し示すべき事と理由をしっかりと明示すべきだと思います。
性能の良い家を建てるのか、それとも悪い家を建てるのか?
シンプルにわかりやすくその方向性を指し示すべきかと思います。
国交省HP冊子
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/setsumeigimumanga.pdf
2050年の未来に向けて、子どもたちに残すべき家、資産としてのあるべき姿を
正しい家を造るのに、今の基準に合わす。のではないのです。
50年前に親父が建てた家はいい家だ。そんな家を建てるのは皆の願い。なのです。
ヤグラセイジ
手間がかかる事に手間をかけると愛着が湧く。
家づくりに手間をかけた分だけいい家になる。