2021.06.13
こんにちは、ココチエ一級建築士事務所の矢倉です。
フライング気味の梅雨 本格的な梅雨入りはいつ?
天候不順は外仕事をする者の悩みどころ。
天候に左右されないお家での時間は快適なお家の性能や間取りに左右されます。
今回は、定期購読している書籍から少し性能についてご紹介。
今回は内部結露について
内部結露とは、壁体内結露の事。
結露って誰もが知っているあの窓に付く汗のような水滴。
暑い夏に、アイスコーヒーなんか飲むとそのグラスの外側にはびっしょりと汗をかきます。
空気内にある水がその温度によって含むことができなくなり表面に水滴となって表れる。
最近は高性能なサッシが普及されているので結露が少なくなってきました。
断熱の改修なんかでもサッシを二重にしたり更新すると結露がなくなる。
または少なくなる。
でもサッシって人の目につくところにあるから結露の状態が解りやすく注意も払えます。
厄介なのは壁体内の結露。
壁の中で暖かい空気と冷たい空気がぶつかって、冷たい空気は暖かい空気ほど水を含むことができず
壁の中で結露する。水はすぐ乾けば少しはそこで受ける影響は減るのですが
繊維系断熱材やプラスチック断熱材でも透湿抵抗値の弱いものは断熱材にその水を含んでしまうのです。
その結果 カビ⇒ダニの温床に。また構造体 木材の不朽へとつながってしまいます。
目に見えないところだから、室内や外壁側にカビなどが浮き出てくるとかなり深刻な状態になる。
内部結露を防ぐには。。。この書籍によると
①冬に室内の水蒸気を壁の中に入れない
②壁の中の水分を外に逃がす
③夏に冷房で冷やし過ぎない
④設計時に内部結露計算を行う
とありました。
①~③は、住まい手さんが住んでからも予防策の予備知識として持っておかれるといい情報
④について、造り手側に話。
前提として、僕は
断熱強度、熱貫流率の強さ、断熱材の性質 透湿抵抗値⇒材料
気密測定 気密値の確保と施工レベル、隙間なく弛みなく断熱層の連続性が保たれているか。
が重要。現場で施工する事の注意点は、季節によって、または間取りによってその施工難易度が変わる事。
施工の手が変わる事、管理する人間の知識レベルが非常に大事。
住んでから、予備知識としては持っていても、都度 苦労しながら暮すのは大変。
生活に制限が出てしまうのであればもっての外。
この断熱材の性質について理解している施工者は、残念ながら非常に少ない。
なぜこの工法なのか?断熱材の性質は?施工難易度は?
そんなところは住宅従事者のとって基本のキに当たる分です。
住まい手さんが気にせず、楽~に快適に暮す方法を、施工技術者として心得たいところ。
ロングライフな家づくりの大切な項目、お家づくりのご参考に!
ヤグラセイジ
手間がかかる事に手間をかけると愛着が湧く。
家づくりに手間をかけた分だけいい家になる。