2025.12.31 | エクステリア
おはようございます。
ココチエ一級建築士事務所の矢倉です。
今日は2025年、最後の一日ですね。
一年を振り返りながら、来年の暮らしや時間に、少しだけ思いを巡らせる。
そんな穏やかな一日になれば嬉しいです。
さて、2025年締めのブログ
【住んでいる人に、聞いてみよう】です。
家づくりを考え始めたとき、
多くの方が、性能や価格、デザインに目を向けます。
それは、とても自然なことだと思います。
けれど私たちは、いつも少し立ち止まって考えます。
「この家は、暮らしの中でどう受け取られているだろうか」
「住み続ける時間の中で、どんな存在になっているだろうか」
その答えは、図面の中にも、カタログの中にもありません。
答えを知っているのは、
すでにその家で暮らしている人たち です。
この企画をやろうと思った、いちばんの理由
「住んでいるココチエオーナーに話を聞いてみよう」
この企画は、集客のために考えたものではありません。
むしろ、
“営業的にやらないほうがいいこと”かもしれない
そう思いながら、それでもやりたいと感じた企画でした。
なぜなら、
家づくりの本当の評価は、
完成した瞬間ではなく、
住み始めてからの何気ない日常の中にこそ現れる
と、私たちは信じているからです。
OBさんの言葉が、いちばん正直
朝、起きたときの室温。
冬の夜、リビングで過ごす時間。
洗濯や片付けの動線。
光の入り方や、音の感じ方。
こうしたことは、
設計者がどれだけ言葉を尽くしても、
住んでいる人の一言には敵いません。
「思っていた以上に暖かい」
「最初は不安だったけど、今は当たり前になった」
「ここは、こうしておけばよかったかも」
その一つひとつが、
これから家づくりを考える人にとって、
何よりの判断材料になります。
良い話だけを集めたいわけじゃない
この企画で私たちが大切にしているのは、
“きれいな成功談”を並べることではありません。
住んでみて気づいたこと。
想像と違ったところ。
時間が経って見えてきたこと。
そうした声も含めて聞かせてもらうことが、
次の誰かの家づくりを守ることにつながる
そう考えています。
そして同時に、
それは私たち自身にとっての学びでもあります。
家づくりは、
つくる側が完成させるものではなく、
住む人との対話の中で、更新され続けるもの だからです。
家は「完成品」ではなく、「続いていく場所」
家は、完成した瞬間がいちばん美しいわけではありません。
暮らしが積み重なり、
人の気配が染み込み、
時間とともに“その家らしさ”が育っていきます。
だから私たちは、
「どんな家を建てたか」よりも、
「どんな時間が流れているか」 を大切にしたい。
この企画を通してお伝えしたいのは、
ココチエの家の説明ではなく、
ココチエの家で続いている暮らしそのもの です。
最後に|聞かせてくださったことへの感謝
今回、日々の暮らしの中にある“本音”を
率直に語ってくださったオーナーの皆さまに、
心から感謝申し上げます。
その言葉一つひとつが、
これから家づくりを考える方の背中を、
そっと支えてくれるはずです。
私たちはこれからも、
完成後の時間を大切にしながら、
住まいと、暮らしと、人に向き合い続けます。
家づくりの答えは、
いつも 住んでいる人の中にある と信じて。
ヤグラセイジ
手間がかかる事に手間をかけると愛着が湧く。
家づくりに手間をかけた分だけいい家になる。