2026.01.02 | y氏のブログ
住宅建築の法改正と、本当に大切な家づくりの話
2025年の建築基準法改正により、
住宅建築における 「4号特例」が廃止 されました。
「耐震基準が厳しくなった」
「省エネ性能が義務化された」
「これからの家は、より安心になる」
そんな情報を目にする一方で、
「じゃあ、今まで建てられた家は大丈夫なの?」
「結局、何がどう変わったの?」
と、疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、
4号特例廃止によって本当に何が変わったのか、
そして 家づくりで本当に大切なことは何なのか を、
建築士の視点から、できるだけわかりやすくお伝えします。
そもそも4号特例とは?
これまでの日本の住宅建築では、
小規模な木造住宅(いわゆる 4号建築物)について、
構造計算の一部省略
省エネ計算の確認の簡略化
といった「特例」が認められてきました。
これは、
建築士が責任を持って設計していることを前提 に、
建築確認申請の手続きを簡素化していた制度です。
4号特例廃止で変わったこと【結論】
結論から言うと、
家の性能基準そのものは、ほとんど変わっていません。
変わったのは、
「何をやるか」ではなく、
「誰がチェックするか」 です。
省エネ性能の計算
耐震性を確認するための構造計算
これらを、
建築士の判断だけに委ねるのではなく、
第三者の検査機関がしっかり確認する仕組み に変わりました。
つまり、
「きちんとやっているかを、外部からも確認するようになった」
ということです。
今回の法改正は「最低基準」の確認にすぎない
今回の法改正で求められているのは、
省エネ基準を満たしているか
構造計算が適切に行われているか
という、あくまで最低限の基準 です。
法改正では、
省エネ等級4 をクリアすることが求められていますが、
この基準は、決して高い水準とは言えません。
断熱性能の目安としてよく使われる
HEAT20 で言えば、
G1
G2
といった区分がありますが、
このうち G1ですら、現在では「ようやく最低ライン」
と言える性能です。
しかし実際には、
この違いが十分に説明されないまま、
「省エネ住宅」「高性能住宅」「HEAT20基準」という言葉だけが
一人歩きしているケースも少なくありません。
本当に大切なのは、建築士の責任と姿勢
法律は、守るためにあります。
ですが、法律はゴールではありません。
この家で、何十年快適に暮らせるのか
冬の寒さや夏の暑さに、本当に耐えられるのか
将来の光熱費やメンテナンスまで考えられているか
そこまで考えるかどうかは、
建築士の責任と姿勢 にかかっています。
4号特例があってもなくても、
真面目に家づくりをしてきた会社は、
本来、やることは何も変わらないはずです。
法改正は「良い家づくり」を見極めるチャンス
今回の4号特例廃止は、
家づくりを考えている方にとって、
「どの会社が、本当にきちんと設計しているか」
を見極める、大きな判断材料になります。
構造計算について、きちんと説明できるか
省エネ性能を、数値で語れるか
最低基準ではなく、その先を見ているか
これらを、
ぜひ 工務店・設計事務所選びの基準 にしてみてください。
まとめ|法律よりも大切なもの
4号特例の廃止によって、
家づくりの「見え方」は変わりました。
しかし、
本当に良い家をつくるという本質は、何も変わっていません。
流行りや言葉だけの性能ではなく、
正しく、誠実に、
住む人の人生を長く支える家をつくること。
それが、
これからの時代に、
本当に選ばれる家づくりだと、私たちは考えています。
ヤグラセイジ
手間がかかる事に手間をかけると愛着が湧く。
家づくりに手間をかけた分だけいい家になる。