2026.03.26
皆さま、こんにちは。
ココチエ一級建築士事務所の矢倉です。
暦の上では春分を過ぎ、安曇野の地にもようやく柔らかな日差しが降り注ぐ季節となりました。北アルプスの雪解け水が川を潤し、ふと見上げれば空の青さもどこか深みを増したように感じられます。新しい命が芽吹くこの清々しい時期、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
ダイニングから繋がる「タイルデッキ」がもたらす開放感
先日、無事にお引き渡しをさせていただいたお客様のお住まいでは、現在、仕上げとなる外構(お庭)工事が着々と進んでおります。
今回、特にこだわったのが**ダイニングから屋外へとフラットに続く「タイルデッキ」**です。
室内の床と同じような高さで外へと広がるこの空間は、視覚的な広がりを生むだけでなく、安曇野の拓けた景色を日常の風景として取り込む装置となります。
朝、コーヒーを片手にデッキへ出る。
夕暮れ時、刻一刻と表情を変える山々を眺めながら家族と食卓を囲む。
そんな、内と外が曖昧に溶け合う設計こそが、信州の豊かな自然の中で暮らす最大の贅沢ではないでしょうか。
建築士がお庭を設計する理由。新ブランド「IN-OUT DESIGN STUDIO」
ココチエは、この2026年より、お庭のブランド**「IN-OUT DESIGN STUDIO」**を本格的に始動いたしました。
これまで多くの注文住宅を手掛けてきた中で、私が強く感じていたことがあります。それは、**「お家を設計した建築士こそが、お庭までをトータルで設計すべきである」**ということです。
一般的な家づくりでは、建物が完成した後に外構を別業者に依頼するケースも少なくありません。しかし、それでは窓からの景色や動線、プライバシーの確保といった「家と庭の調和」が分断されてしまうことがあります。
お家(IN):安らぎと機能性を備えた器
お庭(OUT):景色を呼び込み、心を解き放つ空間
この両方にそれぞれ明確な役割を持たせ、一つのストーリーとして繋ぎ合わせること。それこそが一級建築士としての重要な役目だと考えています。
心が整い、豊かになるための「設計の理由」
私たちが大切にしているのは、単に「かっこいい家」を作ることではありません。
そこに住まう方の心が整い、気持ちが穏やかになり、日々が豊かになることです。
なぜこの位置に窓を設けるのか。なぜこの素材を外まで繋げるのか。
すべての設計には明確な**「理由」**があります。その土地が持つ潜在的な力(ポテンシャル)を読み解き、最大限に引き出すこと。
あえて余白を作り、光と風の通り道をデザインする。
こうした細かな積み重ねが、住む人の幸福感に直結すると信じています。これこそが、私たちが追求し続けるモノづくりの醍醐味です。
現在進んでおります外構工事についても、完成次第、またこのブログでその美しい仕上がりをご紹介させていただきます。安曇野の四季を全身で感じられる住まいが、まもなく完成いたします。
春の光が日増しに眩しくなる折、皆さまの毎日が光に満ちた健やかなものでありますよう、心よりお祈り申し上げます。
ココチエ一級建築士事務所
代表取締役 矢倉 誠治
ヤグラセイジ
手間がかかる事に手間をかけると愛着が湧く。
家づくりに手間をかけた分だけいい家になる。