2026.05.18 | y氏のブログ
家づくりは「価格」ではなく「性能・仕様」を比べてください。
こんばんは。
安曇野市の工務店、ココチエ一級建築士事務所の矢倉です。
5月ですが、暑いですね。。
なんだか春が短くなって、季節感覚が少しずつズレてきたようにも感じます。
さて、今回は 「相みつ(相見積もり)」 のお話です。
実はココチエでは、相みつと言われるケースは一年に一組あるかないかくらいです。
でも私は、相見積もり自体はした方が良いと思っています。
なぜなら、大きなお金がかかる家づくりだからこそ、慎重に比較検討することは大切だからです。
ただ、一つだけ思うことがあります。
その比較、本当に同じベースで比べられているでしょうか?
相みつ=「金額比較」になっていませんか?
相見積もりというと、
「どこが安いか」
「予算に合うか」
という“価格比較”になりがちです。
もちろん、それも大事です。
ですが、本当に大切なのは、「何に対しての金額なのか?」という視点です。
同じような金額の家でも、
断熱性能
気密性能
耐震性能
窓性能
換気性能
施工品質
保証内容
これらが違えば、住み始めてからの快適性も、光熱費も、安心感も変わります。
家は、建てた瞬間がゴールではありません。
10年後、20年後、30年後。
その家がどうあり続けるのか。
ここまで含めて考えることが、本当の比較なのだと思います。
「性能値が近い=同じ家」ではない
例えば、断熱性能(UA値)が近い住宅会社があったとします。
数字だけ見れば、似ているように感じるかもしれません。
ですが、中身はまったく違うことがあります。
例えば断熱工法。
「充填断熱+外張り断熱(ハイブリッド工法)」一見すると高性能に見えます。
ですが、その分、施工難易度は高くなります。
施工が複雑になるほど、
隙間はできていないか
気密処理は適切か
壁内結露のリスクはないか
将来的な性能劣化はどうか
という、施工品質の差が出やすくなります。
そして、もう一つ大切なのが、
「保証はどうなっているか?」
という視点です。
どんなに良い材料や仕様でも、施工品質が伴わなければ、本来の性能は発揮されません。
つまり、
“数字だけ”では比較できない。ということです。
本当に比較すべきは「性能・仕様表」
だから私は、「相見積もり」ではなく、まず“性能・仕様”を比較してください。
とお伝えしています。
特に見ていただきたいのは、次の3つです。
① 性能値(しかも「平均値」)
UA値(断熱性能)
C値(気密性能)
耐震性能
換気計画
ここで大切なのは、“最高値”ではなく「平均値」です。
一棟だけ良かった数字ではなく、会社として、どのレベルを標準でつくれているのか。
そこに、本当の実力が出ます。
② 施工品質
全棟気密測定をしているか
第三者検査はあるか
現場品質の確認体制はあるか
難しい納まりを標準品質で施工できるか
家は、図面で建つのではなく、現場でつくられます。
だからこそ、「誰が、どんな基準で、どう施工するか」が、とても重要になります。
③ 保証と考え方
最後に大切なのが、
**その会社の“考え方”**です。
性能や仕様は、単なるスペック競争ではありません。
その会社が、「どんな暮らしを守りたいと思っているか」が反映されています。
モノづくりへの姿勢。
理念。
お客様への向き合い方。
数字の裏側には、必ず価値観があります。
家づくりは「比較」ではなく「理解」
私は、相見積もりを否定したいわけではありません。
むしろ、した方が良いと思っています。
ただ、価格だけで比較するのは、とても難しい。
そう感じています。
むしろ大切なのは、
「なぜこの性能なのか」
「なぜこの仕様なのか」
そんな話を、シンプルに、正直に話せる関係性です。
家づくりは、建てたら終わりではありません。
長いお付き合いになります。
だからこそ、“本音で相談できる会社か”ということも、大切な比較ポイントなのかもしれません。
家づくりは、一生に何度もない大きな選択です。
だからこそ、「価格」だけではなく、「性能・仕様」「品質」「考え方」まで比較する。
そうすると、きっと見える景色が変わると思います。
ココチエ一級建築士事務所
矢倉 誠治
ヤグラセイジ
手間がかかる事に手間をかけると愛着が湧く。
家づくりに手間をかけた分だけいい家になる。